「夫婦で毎月10万円を新NISAに回したいけれど、夫と妻の口座にどう分けるのが一番いいんだろう?」
そう考えて迷ってしまうご夫婦は少なくありません。
世帯全体で10万円という目標は定まっていても、どちらの名義でいくら積み立てるのが適切なのか判断するのは難しいものです。
僕のもとにも、こうしたご相談がよく届きます。
夫婦で活用する新NISAは、単に枠を埋める作業ではありません。
家族の未来をつくる大切な資金だからこそ、お互いが納得できる分け方を知っておくことが役立つと僕は考えています。
この記事では、毎月10万円という金額を夫婦で賢く配分するための具体的な考え方や内訳パターンを丁寧にお伝えします。
✓ 毎月10万円を夫婦で分けるポイント
- ●非課税枠を夫婦2人分(合計3,600万円)有効活用できる
- ●働き方や収入の変化にも柔軟に対応しやすくなる
この記事の内容
夫婦で毎月10万円を新NISAへ回す際口座を分ける理由
世帯全体で毎月10万円を積み立てる場合、どちらか片方の口座だけで10万円を設定することも仕組み上は可能です。
けれども、あえて夫と妻の2つの口座に分けて運用することには大きな意味があると僕は思っています。
1人あたりの非課税枠を夫婦で有効に使う
新NISAには、1人あたり生涯で1,800万円という非課税保有限度額が設定されています。
もし夫だけの口座で毎月10万円(年間120万円)を積み立て続けた場合、15年で夫個人の非課税枠の上限に達してしまいますよね。
夫婦2人の口座を使えば、非課税枠は合計で3,600万円に広がります。
将来的に積立額を増やしたり長期間運用したりする可能性を考慮すると、最初から2つの口座を稼働させておくほうが柔軟に対応できるはずです。
制度の仕組みや具体的な準備手順については、新NISAの始め方を5ステップで解説した記事でも詳しく取り上げています。
給料や働き方の変化に柔軟に対応できる
人生には、転職や育児休業、独立など、働き方や収入が変化するタイミングが何度か訪れるものです。
どちらか一方の名義だけに偏って積立を行っていると、その人の収入が減ったときに積立の継続が難しく感じるケースも考えられます。
それぞれの口座で積み立てておけば、万が一どちらかの収入が一時的に減少した際にも、口座ごとに積立額を細かく調整しやすくなります。
夫婦で資産形成の負担を分け合っておく姿勢が、長期間にわたって無理なく積立を続けるうえでとても大切なんです。

夫口座と妻口座の具体的な積立額の内訳パターン
毎月10万円を夫婦でどう分けるか、答えはひとつではありません。
ご家庭の収入バランスやライフスタイルに合わせて、しっくりくる内訳を選ぶことが大切だと僕は考えています。
ここでは代表的な内訳のパターンをご紹介します。
折半パターン(5万円:5万円)
共働きで収入差が少なく、不公平感なく均等に積み立てたいご夫婦向け
比例パターン(7万円:3万円)
収入に傾斜があり、それぞれの生活費や手取りに合わせて負担したいご夫婦向け
パターン1:5万円ずつ均等に分ける基本形
最もシンプルで分かりやすいのが、夫の口座に5万円、妻の口座に5万円という折半の形です。
夫婦共働きで収入の差がそれほど大きくない場合、この配分は非常になじみやすい選択肢となります。
お互いが同じ金額だけ未来のために積み立てているという感覚を持てるため、不公平感が生まれにくい点も特徴です。
また、毎月の積立額を一定に保ちながら時間をかけて買い付ける手法は、資産運用の基本的な考え方に基づいています。
価格の変動リスクを抑える仕組みについては、ドルコスト平均法とは何かを解説した記事でも詳しく紹介しています。
パターン2:収入割合に合わせて7万円と3万円に分ける
夫婦で働き方が異なり収入に傾斜がある場合は、収入の割合に合わせて積立額を分ける方法が適しています。
例えば、夫の収入が世帯の約7割、妻の収入が約3割という状況であれば、夫の口座で7万円、妻の口座で3万円という設定です。
手取り収入に応じた負担感になるため、日々の生活費を過度に圧迫せずに済みます。
毎月の家計から無理なく出せる金額を計算したうえで割合を決めるのが、最も現実的な内訳になると僕は考えています。
家計全体の固定費や支出を見直して積立資金を作る順番については、家計の見直し順序を整理した記事を参考にしてみてください。
パターン3:働き方や休業予定を考慮した柔軟な配分
近い将来に育児休業やキャリアチェンジを予定している場合は、一時的にどちらかの積立額を低めに設定しておく選択肢もあります。
例えば、妻が産休や育休に入る予定があるなら、夫の口座で8万円、妻の口座で2万円といった配分にしておく形です。
育休中でも無理のない範囲で妻の口座の積立を細く長く続け、復職後に再び配分を見直すとよいでしょう。
家計の状況は変化するものですから、一度決めた配分をずっと固定する必要はありません。
「何とかなる、何とかする」という前向きな気持ちで、その時々の状況に合わせて見直していく姿勢が大切です。
最初から完璧な答えを決め込まなくても大丈夫です。
状況が変わったらその都度調整すれば「何とかなる、何とかする」ので、まずは無理のない金額から始めてみてくださいね。
リスク許容度の違いに合わせた銘柄選択の考え方
毎月の金額配分が決まったら、次は購入する銘柄の選択です。
夫婦であっても、資産が減ることに対する不安の大きさは人それぞれ異なります。
夫と妻で「お金の減り方」への感じ方は違う
資産運用を始めると、市場の動きによって資産額が一時的に目減りすることがあります。
値動きに強いタイプの人もいれば、わずかな下落でも不安になって夜眠れなくなってしまうタイプの人もいますよね。
もし配偶者が値動きに対して不安を感じやすい性格なら、その口座では値動きがおだやかな銘柄を選ぶのが適切です。
例えば、世界中の株式に広く分散投資するファンドや、債券が組み込まれたバランス型のファンドなどが候補になります。
一方、長期的にお金を増やすことを重視し途中の下落を受け入れられる人の口座では、成長性を重視した株式中心のファンドを選ぶといった工夫ができます。
お互いの性格を尊重した銘柄選びが、心のゆとりにつながると僕は思っています。
資産運用の成長効果については、複利の仕組みについて解説した記事で分かりやすく伝えています。
全体としてバランスをとるポートフォリオの組み方
夫婦それぞれの口座で選ぶ銘柄は違っていても、世帯全体でみたときにバランスが取れていれば問題ありません。
世帯全体の10万円の内訳を考える際、以下のようなイメージで整理すると把握しやすくなります。
- 夫の口座(積立額:5万円〜7万円)
選ぶ銘柄の傾向:全世界株式(オルカン)など成長重視のファンド
期待する役割:世帯資産の全体的な成長を引っ張る - 妻の口座(積立額:3万円〜5万円)
選ぶ銘柄の傾向:全世界株式やバランス型ファンド
期待する役割:安定性を意識しながら着実に資産の土台をつくる
世帯全体としてどこに投資しているのかを夫婦で把握できていれば、特定の国や業界に偏りすぎるリスクを防ぐことができます。
✓ 銘柄を選ぶ際の整理ポイント
- ●不安を感じやすい方はバランス型や分散重視のファンドを検討する
- ●夫婦それぞれの役割を分担し、世帯全体で偏りをなくす
万が一の事態や生活変化に備える名義別の管理方法
新NISAを活用するうえで忘れてはならないのが、口座の名義に関する法律や制度上のルールです。
税制上の優遇を受ける制度だからこそ、名義管理の原則をしっかり押さえておく必要があります。
非課税口座は名義人本人しか使えない原則
新NISAの口座は、名義人本人の資産を運用するための仕組みです。
夫の給料から出たお金をそのまま妻の口座に入れて運用する場合、厳密には贈与とみなされる可能性があります。
年間の贈与額が110万円以下であれば贈与税がかからない範囲内ですが、夫婦間であっても「誰のお金で積み立てているか」の整理は意識しておきたいところです。
妻の口座で積み立てるお金は妻自身の収入や手元資金から拠出するなど、負担の形をあらかじめ話し合っておくとスムーズに進みます。
制度のルールを押さえつつ、ご夫婦でしっかり会話を重ねることが一番の近道です。
一歩ずつ手順を踏んでいけば、ご家庭にぴったりな形が作れますよ。
僕も陰ながら応援しています!
ここまで読んでくださった方へ
お金の1問1答
読み終わったあとに、「うちの場合はどうなんだろう」が残ることがあると思います。
その1つを、そのまま送ってください。
僕が読んで、返事を書きます。
通話も日程調整もありません。
名乗らなくてかまいません。
数日のうちに、僕が自分で返事を書きます。