「Claudeって、あの画面でずっと同じものを使ってるつもりでした」
先日、顧問先の担当者さんにそう言われました。
聞いてみると、契約してから一度もモデルを選び直したことがないとのことでした。
実は、これはかなり多い状態だと思っています。
Claudeには用途も価格も違うモデルが複数あって、入力欄の近くで選び直せるようになっています。
ただ、はじめから選ばれているものをそのまま使い続けている方が、ほとんどではないでしょうか。
もったいないのは、選び方しだいで料金が数倍変わることです。
そして、高いモデルを選べば必ず良い結果になる、というわけでもありません。
車を全部スポーツカーにする必要はないですよね。
近所の買い物と長距離の移動では、選ぶものが変わるはずです。
AIも同じで、仕事に合わせて選び分けるだけで、質を落とさずに費用が下がります。
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この記事の内容
01Claudeのモデルは1つではない
Claudeという名前はひとつですが、その中身は複数のモデルに分かれています。
2026年9月時点で主に使われているのは、次の4つです。
上から順に、Fable(フェイブル)、Opus(オーパス)、Sonnet(ソネット)、Haiku(ハイク)。
上にいくほど賢く、遅く、高い。
下にいくほど速く、安い。
おおまかには、そういう並びになっています。
金額は100万トークンあたりの入力/出力の単価(米ドル)。帯の長さは価格の水準を表しています。出典:Anthropic公式の料金ページ(2026年9月2日時点)
いちばん上と下では、単価が10倍ちがいます。
何も選ばずに使っていると、この差に気づかないまま毎月払い続けることになります。
024つのモデルの違いを一覧で
値段だけでなく、扱える情報量や速さも違います。
公式が公表している数字を並べます。
※スマートフォンでは表を横にスクロールできます
| モデル | 入力 | 出力 | 速さ | 一度に扱える量 |
|---|---|---|---|---|
| Claude Fable 5.1 | $10 | $50 | 遅め | 100万トークン |
| Claude Opus 5 | $5 | $25 | ふつう | 100万トークン |
| Claude Sonnet 5 | $2 | $10 | 速い | 100万トークン |
| Claude Haiku 4.5 | $1 | $5 | 最速 | 20万トークン |
単位:米ドル/100万トークン。出典:Anthropic公式ドキュメント(2026年9月2日時点)
上の3つは、一度に100万トークンまで扱えます。
分厚い資料を丸ごと読ませても大丈夫な量です。
Haikuだけは20万トークンなので、長い資料をまとめて読ませる用途には向きません。
03公式がすすめる2つの決め方
では、どうやって決めればいいのか。
Anthropic社は、選び方そのものを2つ示しています。
✓ 決め方その1:安いほうから始める
Haiku 4.5から始めて、実際の仕事で試す。
足りなければ、必要な分だけ上のモデルに上げる。
量が多くて内容が単純な仕事や、費用をとにかく抑えたい場合に向いた進め方です。
✓ 決め方その2:強いほうから始める
Opus 5から始めて、仕事の質が保てることを確かめる。
そのうえで、下のモデルに落とせるところを探していく。
判断の難しい仕事や、間違いが許されない仕事に向いた進め方です。
そして公式は、選び方の一覧表の冒頭にこう書いています。
「ほとんどの用途は Claude Opus 5 から始めてください」。
最上位のFable 5.1ではありません。
Fable 5.1が要るのは、何時間も走り続ける自律作業や、多段階の深い調べもの、Opus 5で力が足りなかったときだとされています。
04実は、モデルを変えるより効くレバーがある
ここが、あまり知られていない話だと思います。
公式は、モデル選びの解説の中でこう書いています。
「処理強度を調整するほうが、モデルを切り替えるより良いレバーになることが多い」。
処理強度というのは、AIにどれだけじっくり考えさせるかの設定です。
同じモデルのままでも、この設定を下げれば費用と待ち時間が減り、上げれば賢くなります。
つまり、選択肢は「どのモデルにするか」だけではありません。
「同じモデルで、どれだけ考えさせるか」という調整のほうが、先に試す価値があるということです。
構成を考えてもらうときは、じっくり考えてほしい。
でも、できた文章を整えるだけの作業に、深く考えてもらう必要はないんですよね。
工程ごとに変えるだけで、質はそのままで費用が下がります。
05仕事別のあてはめ方
ここからは、うちで実際にどう使い分けているかをお話しします。
公式の推奨をもとに、自分たちの仕事にあてはめたものです。
※スマートフォンでは表を横にスクロールできます
| 仕事の内容 | 選ぶモデル | 理由 |
|---|---|---|
| 議事録の整理、文章の清書 | Haiku 4.5 | 判断が要らない。速さと安さが効く |
| 記事の下書き、資料のたたき台 | Sonnet 5 | 量をこなす工程。ここが一番の節約どころ |
| セミナーの構成づくり、企画の検討 | Opus 5 | 考える質が成果に直結する |
| 半日がかりの調査、長い自動処理 | Fable 5.1 | 長時間ひとりで進む作業に強い |
大事なのは、この表をそのまま真似することではありません。
自分の仕事で試して、質が落ちない下限を見つけることです。
やり方は簡単で、いつも頼んでいる仕事をひとつ選び、モデルだけ変えて同じ指示を出してみるだけです。
結果が変わらなければ、その仕事は安いほうで足ります。
明らかに落ちるようなら、ひとつ上に戻せばいい。
それだけのことです。
06安いモデルに下働きをさせる
もう一段すすんだ使い方として、複数のモデルを組み合わせる方法があります。
公式も、費用を抑える方法としてこれを紹介しています。
考え方は、事務所の仕事の割り振りとほとんど同じです。
下調べや単純作業は安いモデルにまかせて、最後の判断だけ高いモデルに任せる。
そうすると、やり取りの大部分が安い単価で処理されます。
✓ 組み合わせの型は2つ
- ●ふだんは安いモデルが進め、迷ったときだけ上のモデルに相談する
- ●上のモデルが全体を仕切り、手を動かす部分を安いモデルに配る
これはプログラムから使う場合の話が中心になりますが、考え方自体は手作業でも使えます。
下調べはSonnetにやらせて、その結果を持ってOpusに相談する。
画面を切り替えるだけでも、じゅうぶん効果があります。
07まとめ
✓ この記事のまとめ
- ●Claudeには価格も得意分野も違う4つのモデルがあり、上と下では単価が10倍ちがう
- ●公式は「ほとんどの用途はOpus 5から」としていて、最上位をすすめてはいない
- ●モデルを変えるより、処理強度を工程ごとに変えるほうが効くことも多い
- ●いつもの仕事でモデルだけ変えて試し、質が落ちない下限を見つける
- ●下調べは安いモデル、最後の判断は上のモデル、という分け方も使える
AIの費用は、契約したときに決まるものではありません。
毎日の選び方が積み重なって、月末の請求になります。
だからこそ、選び方を一度決めておくと、そのあとずっと効いてきます。
最上位のFable 5.1については、値下げの中身を実際の月額で試算した記事があります。
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※本記事の単価・仕様・推奨に関する記述は、Anthropic公式ドキュメント(料金ページおよびモデル選択ガイド、2026年9月2日時点)に基づいています。仕事別のあてはめ方は、それをもとにfulfullが自社の業務にあてはめたもので、公式が示した組み合わせではありません。
