私たちの生活に深く関わるお金について、改めて考える機会を持ちたいと思います。
お金の基本的な知識はあるものの、その本質や役割について深く理解している人は意外と少ないのではないでしょうか。
「お金の勉強って、何から始めればいいんだろう?」
そう思ったことはありませんか?
今回は、なぜお金について学ぶことが重要なのかをお話しします。
そして、それが私たちの人生にどのような影響を与えるのかについて、具体的に考えていきたいと思います。
なぜ学校では教えてくれなかったのか?
現代のお金を取り巻く現実
まずは、現代社会におけるお金に関する重要なポイントを確認しておきましょう。
日本では学校教育でお金について体系的に学ぶ機会がほとんどありませんでした。
そのため、多くの人が十分な金融知識を持たないまま社会に出ていきます。
大人になってからお金のことで悩むのは、決してあなたの知識不足や努力不足のせいではないんです。
かつては「お金は銀行に預けておけば安心」と言われた時代もありました。
しかし、今の銀行預金の利息は極めて低い状態が続いています。
たとえば100万円を1年間預けたとしても、受け取れる利息はわずか数十円程度です。
メガバンクの普通預金金利が仮に0.02%だとすると、100万円を1年預けても増えるのは200円ほど(税引前)です。
ここから税金が引かれると、手元に残る金額はさらに少なくなります。
預けているだけで資産が増えていく時代は、過去のものとなりました。
さらに、世の中の物の値段が上がるインフレが起きると、実質的なお金の価値は減ってしまいます。
100万円という数字自体は変わりません。
けれども、買える物の量が減ってしまうからです。
従来の「ただ預けるだけ」の考え方では、大切なお資産を守り続けることが難しくなっています。
お金と人生設計はどのように結びついているのか
お金は人類が作り出した大変便利な仕組みであり、私たちの生活のあらゆる場面に深く関わっています。
進学、就職、パートナーとの生活、健康管理など、人生の重要な選択のほぼすべてがお金と結びついています。
私たちが当たり前のように受けてきた教育も、税金や学費という形でお金が巡ることで支えられています。
高校や大学への進学、家族との時間を楽しむこと、趣味の追求。
これらすべてが社会の経済活動の一部となっているわけです。
また、個人の価値観や生活環境によって、お金との関わり方は大きく異なります。
同じ100円のお菓子であっても、気軽に買えると感じる人もいれば、慎重に選ぶ人もいます。
どちらが良い悪いということではありません。
お金に対する感覚の違いを理解することは、自分や周りの人を深く理解することにもつながります。
仕事の選択、住む場所、身体の不調に備える準備。
これらすべての決断に、お金の知識が関わってきます。
お金は人生の目的そのものではなく、自分らしい生き方を選ぶための「道具」なんです。
お金の仕組みを正しく知ることで、予期せぬ変化が起きても慌てずに対応できるようになります。
今すぐ見直せる!
人生を安定させる「固定費」の整理術
お金の知識を身につけようとするとき、多くの人が「どうやって増やそうか」と考えがちです。
ですが、僕がおすすめしているのは、まず「出ていくお金」を整えることです。
家計を見直す際、食費や娯楽費を無理に切り詰めるのは苦しいものです。
ストレスが溜まり、長続きしないことも多くあります。
そこで着目してほしいのが、毎月勝手に引き落とされる固定費です。
具体的には、次のような項目を順番に確認してみましょう。
- スマホやインターネットなどの通信費(格安プランへの乗り換えを検討する)
- 使っていないサブスクリプションサービスや会員契約の解約
- 毎月出ていく保障費用や固定の契約(過剰な保障内容になっていないか見直す)
たとえば、大手キャリアから格安SIMや割安プランへ切り替えるだけで、毎月5,000円ほどの節約になるケースがあります。
夫婦2人であれば、毎月1万円浮く計算です。
毎月1万円節約できれば、年間で12万円のゆとりが生まれます。
資産運用で年間12万円の利益を出そうとすると、相応の元手と時間が必要です。
しかし、固定費の見直しであれば、一度手続きを行うだけで着実にその効果が続きます。
毎月出ていくお金を一度見直すだけで、年間で数万円から十数万円単位のゆとりが生まれることも珍しくないんです。
浮いたお金を無理に使わず、将来のための蓄えや投資に回すことで、生活の基盤はぐっと頑丈になります。
資産形成の第一歩!
新NISAやiDeCoを活用した再現性のある手順
固定費の整理ができたら、次はいよいよ将来に向けた準備です。
ここで活用したいのが、国が用意してくれている新NISAやiDeCoという非課税制度です。
通常、投資で得た利益には約20%の税金がかかります。
たとえば10万円の利益が出た場合、約2万円が税金として差し引かれ、手元に残るのは約8万円です。
しかし、新NISAのような制度を利用すると、この利益にかかる税金がゼロになります。
手元に10万円がそのまま残るため、効率よく資産を作っていくことができます。
「難しそうで自分にはできないのではないか」と不安に思うかもしれません。
ですが、投資の基本は非常にシンプルです。
次の3つのルールを守ることが大切だと考えています。
- 長期:数か月や1年ではなく、10年、20年という長い単位で気長に持ち続ける
- 積立:毎月決まった日に、決まった金額を自動で買い続ける
- 分散:1つの会社だけに集中させず、世界中のたくさんの企業に小分けにして投資する
たとえば「全世界の株式に分散投資する投資信託」を、毎月1万円ずつ積み立てる設定をします。
一度口座を開設して自動積立の設定をしてしまえば、あとは毎月自分で売り買いの操作をする必要はありません。
日々の値動きに一喜一憂することもなくなるはずです。
投資と聞くと、特別な才能や毎日のパソコンチェックが必要だと思われがちです。
ですが、実績のある投資信託を活用した積立投資であれば、忙しい会社員や主婦の方でも同じように実行できます。
少額からでも毎月コツコツと積み立てていくことが、将来の安心を作る一番確実な道なんです。
お金の不安を消すために僕が大切にしてきた「考え方の順番」
僕自身、これまで多くの方からお金に関するご相談を受けてきました。
そこで感じるのは、不安を感じている方の多くが「順番」を飛ばしてしまっているということです。
正しい順番は次の通りです。
1. 毎月の収支を把握し、固定費を削って「手残りを増やす」
2. 万一のトラブルに備えて「生活防衛資金」を現金のまま確保する
3. 余剰資金を使って「新NISAなどで長期の積立投資を始める」
生活防衛資金とは、急な病気や退職などが起きても半年から1年ほど暮らしていける現金のことです。
この蓄えがない状態のまま投資を始めてしまうと、値下がりしたときに怖くなって途中でやめてしまいます。
まずは手元の安全を確保することが何より優先です。
僕が自分の行動に自信を持てるのは、特別な才能があるからではありません。
この正しい順番を、愚直に繰り返し実践してきた量があるからです。
根拠のない前向きさではなく、積み重ねてきた事実があるから「何とかなる、何とかする」と思えるようになります。
お金のプロにすべてを頼り切るのではなく、自分で仕組みを理解して選ぶ姿勢が大切です。
仕組みさえ一度作ってしまえば、あとは毎日の生活に集中できるんです。
自分の手で生活をコントロールしている感覚が得られれば、お金に対する感情的な不安は自然と消えていきます。
一歩を踏み出すあなたへ
お金のリテラシーを高めることで得られるメリットを改めて整理してみましょう。
- 毎月の支出が最適化され、精神的・経済的なゆとりが生まれる
- 自分の価値観に合った選択ができるようになり、人生の自由度が広がる
- 将来に向けた適切な準備ができ、不測の事態にも落ち着いて対処できる
お金について学ぶことは、単なる金銭管理のテクニックを身につけることではありません。
それは、自分らしい生き方を実現するための選択肢を広げる作業です。
今日この記事を読んでくださった方は、まず自分のスマホの月額料金を調べることから始めてみてください。
あるいは、銀行の口座残高を確認し、生活防衛資金がいくらあるかを把握するだけでも素晴らしい一歩です。
最初から完璧を目指す必要はありません。
小さく始めて、少しずつ知識と経験を重ねていきましょう。
仕組みを作り、正しい行動を続けていけば、あなたの将来は着実に良い方向へと進んでいきます。
あなたのペースで、できることから一つずつ進めていってください。
いつでも応援しています。
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次回の講義はこちらになります。
お楽しみに!
この記事は連載「今更聞けないお金の授業」の1本です。
全10回のまとめはこちら
この記事のつづきに読むなら
ここまで読んでくださった方へ
お金の1問1答
読み終わったあとに、「うちの場合はどうなんだろう」が残ることがあると思います。
その1つを、そのまま送ってください。
僕が読んで、返事を書きます。
通話も日程調整もありません。
名乗らなくてかまいません。
数日のうちに、僕が自分で返事を書きます。