Fulfullコラム

保険で資産運用の実践編|守りながら増やす“設計力”がすべてを変える

2025.11.25


将来のお金の不安って、どうしてもゼロにはなりません。

「増やしたいけれど、何から始めればいい?」

「保険で本当に資産運用なんてできるの?」

そんな声をよくいただきます。

でも実は、保険は“守るだけの道具”ではありません。

正しく設計すれば、家族の安心と資産形成の両方を同時に叶える、とても強力なツールになります。

今回は、僕が普段セミナーでも“ここまではなかなか話さない”という、リアルな設計やシミュレーション、出口戦略までを丁寧にまとめました。

「保険での資産運用ってどういうもの?」という方でもスッと読めるように噛み砕いて解説しますね。

保険運用は商品選びより“設計”が9割

Step up

まずは「3つのタンク」で家計を分けることから

いきなり積み立て額や商品を考える人が多いのですが、実はその前にやるべきことがあります。

それが 家計の“3層タンク”をつくること。ここができていないと、どんな商品を選んでもブレやすくなってしまうんですね。

●タンク①:生活防衛資金(現金)

突発的な支出でも冷静でいられる“命綱”。

3〜12ヶ月分の生活費はここに置いておき、絶対に投資しないお金です。

●タンク②:起動資金(短期〜中期で使うお金)

教育費・旅行・引っ越し・事業資金など、数年以内に使う予定があるお金

いつでも引き出せるNISAなどがこのタンクの担当。

●タンク③:長期資産(5〜10年以上使わないお金)

10年以上動かさない“未来のための資産”。

ここにこそ、保険を活用する意味があります。

生命保険の機能を持ちながら、長期での運用を掛け合わせられるからです。

この「タンク分け」ができるだけで、途中でブレて解約してしまう失敗をほぼ防げます。

では、この土台の上にどんな設計が成り立つのか、ここから具体的に見ていきましょう。


保険運用はこの3パターンが“鉄板”設計

普段の相談でもほぼ必ず登場するリアル設計

ここでは、実際に行っている3つの代表的な設計を紹介します。

① 教育資金 × 二段構えの設計

お子さんが3歳で、大学まであと15年あるとします。

この期間を利用して毎月2〜3万円を保険で長期積み立て。

ここは “育てるタンク(長期)” です。

そして、高校・大学入学など 数年以内に使う部分はNISAで別口に確保。

  • 短期 → NISA
  • 長期 → 保険(運用+生命保険付き)

この 二段構え が最強なんですね。

さらに重要なのが、満期設定を短くしないこと。

60歳満了などにしてしまうと、そこで「複利」が止まります。

雪だるまが大きくなる途中で転がすのをやめてしまうようなもの。

僕は 80歳満了 をおすすめしています。

② 老後資金 × 年金化の設計

「NISAもiDeCoもやってるけど、正直足りる気がしない…」

そう感じている方、とても多いです。

例えば月5万円を20年積み立てると元本は1200万円。

これを 3.5〜5%で運用 できる設計に入れると、

  • 3.5%運用 → 約1690万円
  • 5%運用 → 約2030万円

銀行より明らかに効率がいいんですね。

そして60〜80歳のタイミングで

毎年100万円ずつ「減額・部分解約」をしながら切り崩す。

いわば “自分で作る年金” です。

しかも死亡保障もセット。

生きてても使える、亡くなれば残せる──まさに 二刀流(大谷選手) です。

③ 相続対策 × 色分け設計

実はお金の相談で一番多いのが 相続の揉めごと

現金ならまだしも、不動産が絡むとややこしい。

でも保険なら、受取額を指定して 色分け できます。

  • 前妻の子 → 1000万円
  • 妻 → 2000万円
  • 次男 → 教育費として500万円

さらに死亡保険金には 非課税枠 もあるので、相続税対策としても有効。

では、こうした設計が実際にどのように増えていくのか。

ここからは“数字の世界”でイメージをつかみましょう。

出口戦略が「運用の9割」を決める

20年後に2030万円。ではどう受け取る?

月5万円 × 20年 = 元本1200万円。

これを5%で運用すると 約2030万円 に育ちます。

保険で運用する魅力はここから。

僕が死んだ場合、死亡保障2800万円 が家族に届く設計です。

つまり、

  • 生きている間 → 残高が増える
  • もしもの時 → 大きな保障が出る

この「育てながら守る」が、投資信託やNISAとの決定的な違い。

出口は3つだけ覚えればOK

はじめの一歩

① 減額・部分解約(年金化)

生活費・教育費に合わせて毎年100万円ずつ切り崩すなど。

② 契約者貸し付け

崩さずに一時的に借りられる機能。

返す前提ならかなり便利。

③ 受取人の設計(相続の色分け)

揉めごとを避け、家族の安心に直結。

とはいえ、保険運用には誤解されがちな点もあります。

ここもしっかり押さえておきましょう。

誤解されやすいポイントと、見直しのタイミング

① 手数料が高い?

手数料というより“運用+保証の代行料”。

自分で投信と保険を組み合わせるより合理的なケースが多い。

② 元本割れが怖い?

短期のお金を入れなければほぼ問題なし。

10年以内に解約すると減りやすい → だからタンク分けが大切。

③ 外貨建ては危険?

為替リスクはメリットにもデメリットにもなる。

僕はドル建て保険のような「外貨換算の積立」は設計しません。

理由は

  • 為替リスク
  • 為替の往復手数料
  • 解約時も手数料
    など。

見直しは“人生のイベント”ごとに

保険は入って終わりではありません。

家族構成が変われば、必要な保障も出口戦略も変わります。

  • 子どもが生まれた
  • 進学
  • 自宅購入
  • 手が離れるタイミング
  • 55歳・60歳・65歳など節目

最低でも 2〜3年に1度は点検 を。

そして最後に、今日の内容をさらに深く学べる機会を用意しています。


もっと学びたい方へ──“お金の増やし方勉強会”を作りました

保険は守りの道具でありながら、設計次第で“増やす”こともできるとても強力な手段です。

僕自身、株・FX・不動産、いろいろ経験してきました。

その結果たどり着いたのが、

「守りながら増やす」という考え方。

それを体系的にまとめたのが、

初心者でも安心して参加できる お金の増やし方勉強会 です。

中学生の次男にもわかるように、かみ砕いて丁寧に話しています。

今日の話を読んで「もっと知りたい」「自分ごとにしたい」そう感じた方は、気軽に覗いてみてくださいね。

お金の増やし方をわかりやすく解説

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