Fulfullコラム

仮想通貨バブルの記憶から学ぶ「暗号資産のリアル」|ブロックチェーンの本質と未来予測

2025.10.29


ビットコインが急騰してニュースを賑わせていたあの頃──。

「一晩で100万円増えた!」そんな話が飛び交った2017年の仮想通貨ブームを、今でも覚えている人は多いでしょう。

あの熱狂の裏で、多くの人が得をし、そして多くの人が失いました。

今回は、その時代をリアルに経験した僕が、今だからこそ話せる“暗号資産の実践編”をお届けします。

これから投資を始める人にも、きっと役立つ学びがあるはずです。

早速みていきましょう!


仮想通貨ブームを経験して気づいたこと

2017年当時、ビットコインはまだ100万円前後。

周りでは「10万円増えた」「100万円増えた」といった話が当たり前のように飛び交い、僕もいわゆる“草コイン”をいくつも買ってみました。

数日で5倍、10倍、20倍になることもあれば、1週間後には価値がほぼゼロに…。

まるでジェットコースターのような毎日でした。

でも、この経験があったからこそ、今ではどんな投資にも冷静に向き合えるようになりました。

「熱狂の裏には冷静な判断が必要」

──あの頃の教訓は、今の僕の投資スタンスの土台になっています。


“本物のプロジェクト”を見極める3つの視点

Step up

暗号資産は現在、数百〜数千種類のコインが存在します。

誰でも簡単に作れてしまう時代だからこそ、「何を選ぶか」がすべてです。

僕が大切にしているのは、次の3つの視点です。

  1. 実需があるか
     このコインは何のために存在するのか?
     たとえばイーサリアムなら、NFTやAIプロジェクトの基盤として利用されるなど、実際に使われている仕組みがあります。単なる“値上がり待ち”のコインとは違います。
  2. 運営の透明性
     開発チームや企業がきちんと情報発信をしているか。
     公式サイトやホワイトペーパー、SNSで更新が止まっている場合は要注意です。
  3. ユーザー数と流動性
     取引量が少ないコインは上がる時も早いけれど、下がる時も一瞬です。
     「実際に取引されているか」を確認するのが鉄則です。

この3つをチェックするだけでも、怪しいプロジェクトを見抜ける確率はぐっと上がります。


ホワイトペーパーとは?初心者にもわかる「取扱説明書」

少し専門用語が出たので補足を。

ホワイトペーパーとは、コインの「取扱説明書」のようなものです。

たとえば新しい家電を買った時に読むマニュアルのように、

「このコインはどんな目的で作られ、どう使えるのか」を説明してくれるもの。

実際に例を出すと、もし僕が「森川コイン」を発行するなら──

  • 目的:お金の教育を広める人を応援するトークン
  • 使い道:セミナー参加費・寄付・スクール内ポイント
  • 技術:ブロックチェーンで取引履歴を公開
  • 発行枚数:100万枚中、最初に10万枚を流通

こうした情報をまとめたものがホワイトペーパーです。

つまり、信用の“見える化” なんですね。


ブロックチェーンがもたらした“信頼の革命”

ブロックチェーンの本質は、「みんなで1冊のノートを共有する」仕組みです。

誰か一人が帳簿を管理するのではなく、世界中の人が同じ台帳を持ち、取引を監視・承認します。

だから改ざんがほぼ不可能。

もし誰かがデータを消そうとしても、他の何千人ものノートに記録が残っているため、ズルができないんですね。

この仕組みを一言で表すなら「信頼の民主化」。

お金の信用を国や銀行が独占するのではなく、みんなで守る時代に変わったということです。

NFT・メタバース・AIアートなどの裏にも、この技術が活かされています。

ブロックチェーンは、“お金×テクノロジー×文化”をつなぐ未来の実験場なのです。


税金と出口戦略を考える

暗号資産の利益は「雑所得」として課税され、給料と合算されます。

たとえば年収600万円の人が100万円の利益を出すと、税率は約30%。

さらに所得が増えると、最大で**55%**もの税金がかかることもあります。(*2025年10月時点)

僕自身の運用ルールはこうです。

  • 暗号資産は資産全体の1割以内に抑える
  • ビットコインとイーサリアムを自動積立で淡々と保有
  • 短期トレードはルールを決めて“仕組み化”する

そして最も重要なのが出口戦略

利益が出たら一部を現金化して再投資へ、損が出たら他の所得と相殺(損益通算)できるよう準備することです。

税金対策も「投資スキルの一部」だと考えています。


未来予測:お金のルールはどう変わるのか

この10年で、お金の仕組みは劇的に変わります。

  • ゴールド(金)が価値の基準だった時代
  • 紙幣・硬貨が主役だった時代
  • そしてこれからは「デジタル通貨」が主役になる時代

日本でもデジタル円の実証実験が進んでおり、中国や欧米も同様の流れにあります。

つまり、国が発行するデジタルマネーが生活に入り込む未来はもうすぐそこ。

高市政権による経済政策の転換、インフレ・円安・金利政策の変化によって、

ビットコインや金などの「非中央集権的資産」への注目もさらに高まるでしょう。

だからこそ、これからは「円という国の信用」と「ビットコインという世界の信用」を

バランスよく持つ時代が来ると思います。


“わからない”を学びに変えよう

AI、NFT、ブロックチェーン──新しい言葉が次々出てきますが、「難しそう」と距離を取るのではなく、「学びに変える」ことが大切です。

時代の変化は誰にも止められません。

知らないままにしておくと、気づいた時にはもう「聞けない」世界になっていることもあります。

たとえば今さら「Amazonってどう買うの?」とは聞けないですよね。

それと同じで、今はまだ間に合うんです。

わからないを、学びに変えよう。

それが、これからの時代を生き抜く最大の防御力です。

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