「なんで紙切れみたいな1万円札が、こんなに価値があるの?」
「昔の人は、お金の代わりに何を使っていたんだろう?」
みなさんは、ふとこんな疑問を持ったことはありませんか?
実は、私たちが当たり前のように使っているお金には、とても長い歴史があります。
原始時代の物々交換から、貝殻、金貨、そして現代の電子マネーまで。お金の形は、人類の知恵とともに進化してきました。
今回は、人類史上最大の発明の一つと言われる「お金」が、どのように生まれ、発展してきたのかを解説します。
原始時代にタイムスリップした気分で、お金の歴史を探検してみましょう!
原始時代の暮らし
原始時代、人々はどのように暮らしていたのでしょうか?
山に住む人々は、イノシシ、サル、シカなどを狩りして食べていました。
一方、海辺に住む人々は魚や貝を採って生活していました。
つまり、住む場所によって、手に入る食べ物が全然違っていたんです!
<考えてみよう>
もし、あなたが原始時代に生きていたら、山と海辺のどちらに住みたいですか?それはなぜですか?
物々交換の始まり
人々は次第に、「自分の持っているものを、他の人が持っているものと交換できたら便利だな」と考えるようになりました。
例えば、こんな感じです:
山の人:「魚が食べたいなぁ」
海辺の人:「お肉が食べたいなぁ」
そこで生まれたのが「物々交換」というシステム。
現代で例えると、みなさんの好きなゲームでアイテム交換をするようなものですね!
お金の誕生
でも、物々交換には大きな問題がありました。
◆物々交換の問題点
・食べ物は腐ってしまう(冷蔵庫がない時代です!)
・交換したい相手が見つからない
・物の価値が分かりにくい
そこで登場したのが「お金」という考え方です。
最初のお金は、以下のようなものでした:
・貝殻
・お米
・木綿
・布
これらには共通点があります。
それは「腐らない」「長く保存できる」という特徴です!
金属貨幣の時代
時代が進むと、より便利なお金が求められるようになりました。そこで登場したのが金属のお金です。
◆金属貨幣のメリット
・熱を加えても形が変わりにくい
・劣化しにくい
・持ち運びやすい
・価値が安定している
紙幣の登場
19世紀になると、イギリスをはじめとする国々で「紙幣」が使われ始めました。
これは「金本位制」という仕組みによるものです。
金本位制とは?
銀行が保管している金と同じ価値の紙幣を発行する制度です。簡単に言うと:
・銀行が金を保管する
・その金の価値と同じ額の紙幣を発行する
・紙幣を持っていれば、いつでも金と交換できる
豆知識:「値段」の由来
最後に面白い豆知識をご紹介!
私たちがよく使う「値段(ねだん)」という言葉。
実は「稲(いね)」が語源なんです。
昔の日本では、物を交換する時の稲を「ね」と呼んでいました。
ここから「値段」という言葉が生まれたと言われています。
まとめ
人類の歴史において、お金の誕生は大きな転換点でした。
最初は物々交換から始まり、やがて貝殻やお米などの保存可能な品物がお金の役割を果たすようになりました。
その後、金属貨幣が登場し、より安定した価値を持つ交換手段として普及していきました。
19世紀に入ると、イギリスを筆頭に各国で紙幣が発行されるようになります。
銀行が保有する金の価値を基準とした金本位制が確立され、現代の通貨システムの基礎が築かれたのです。
このように、お金は私たちの生活をより便利にするため、時代とともに形を変えながら発展してきました。
身近すぎて普段は気にも留めませんが、お金の歴史を知ることは、人類の知恵と工夫の歴史を知ることでもあるのです。
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次回の講義はこちらになります。
お楽しみに!