Fulfullコラム

今更聞けないお金の授業 #1|お金とは

2024.12.02


お金に対するイメージは人それぞれでいい

「お金があれば幸せになれる」

私たちは幼い頃から、このようなメッセージを様々な形で受け取ってきました。

テレビCMやSNSでも、お金と幸せを結びつける情報がたくさん溢れています。

でも、本当にそうでしょうか?

僕はお金の相談を受けるたびに、いつも考えることがあります。

それは、お金に対する価値観に正解はないということです。

あなたはお金に対して、どのようなイメージを持っていますか?

たとえば、大谷翔平選手のような世界的アスリートの年俸を聞いて、「自分もあんな風にたくさん稼ぎたい」と素直に憧れを抱く人もいるでしょう。

一方で、「家庭の中でお金の話をするのは下品だ」と教えられて育った方もいるかもしれません。

また、普段の生活の中で次のような思いを感じることも多いはずです。

  • 「お金がないと生活できない」という現実的な不安
  • お金をたくさん稼ぐことや受け取ることへの罪悪感
  • 予期せぬ借金や資金繰りの悪化に対する恐れ
  • 「結局、この世の中はお金が全てだ」という割り切った考え方

これらの考え方に、良いも悪いもありません。

どれもが、あなたがこれまで歩んできた経験や環境から生まれた、とても自然な感情です。

大切なのは、自分の持っているお金のイメージを一度客観的に見つめ直してみることだと思っています。

お金の本質は「人生を豊かにするための道具」

人間は誕生してから最後を迎えるまでのすべてのステージで、お金と関わっています。

生まれた時の費用から始まり、日々の食事、教育、住まい、そして人生の終わりの費用まで。

私たちの暮らしとお金は、切っても切れない関係にあります。

確かに、お金はないよりはあった方が選択肢が増えるのは事実です。

しかし、ここで一度立ち止まって考えてみてほしいのです。

「お金はあればあるほど、どこまでも幸せになれるものなのだろうか?」という問いです。

僕は、お金の本質を「人生を自分らしく生きるための道具」だと考えています。

ここで、料理で使う包丁を例に考えてみましょう。

  • 包丁の正しい使い方を知っていれば、美味しい料理を作って家族や大切な人を笑顔にできます。
  • 包丁の扱い方を間違えてしまえば、自分や誰かを傷つける危険なものになってしまいます。

お金もこれと全く同じです。

お金という道具そのものに、良いという性質も悪いという性質もありません。

使う人の知識と扱い方次第で、人生をとても豊かにしてくれることもあれば、逆にお金に縛られて苦しくなってしまうこともあるのです。

道具である以上、大切なのは「どれだけたくさん集めるか」だけではありません。

「どうやって上手に使いこなすか」という視点を持つことが、お金の不安を消す第一歩になります。

「自分はいくらあれば安心か」を知る3つのステップ

お金の本質が「道具」だと分かっても、多くの方は次にこのような疑問を持つのではないでしょうか?

「じゃあ、自分の人生には具体的にいくらのお金が必要なんだろう?」

モヤモヤとした不安の正体は、実は「必要な金額がわからないこと」にあります。

正体がわからないものに対して、人は恐怖を感じてしまうのです。

自分の必要額をクリアにするために、誰でもできる3つのステップを紹介します。

僕自身もこの手順で頭の中を整理してきました。

ステップ1:1ヶ月の「最低限の生活費」を書き出す

まずは、贅沢をしなくても自分や家族が1ヶ月生活するのにいくらかかっているかを把握します。

家賃や水道光熱費、食料品など、生きていくためにかかっている費用です。

ここでは大まかな数字で構いません。

たとえば「毎月25万円あれば生活できる」という基準を知ることがスタートです。

ステップ2:「毎月出ていく固定費」の数字を確認する

生活費の中で、毎月決まって出ていくお金を確認してみましょう。

通信費やサブスクリプション、毎月口座から引かれる固定契約の費用などです。

この「毎月自動的に出ていくお金」を把握することが、家計の土台を固める大きな鍵になります。

ステップ3:「生活防衛資金」の目標金額を決める

生活防衛資金とは、急な収入の減少や突然の出費があった時に、自分を守ってくれるクッションになるお金のことです。

一般的には、先ほど計算した「1ヶ月の生活費」の3ヶ月分から6ヶ月分が目安と言われています。

生活費が25万円の人であれば、75万円から150万円ほどになります。

このお金が手元にあるだけで、心に大きな余裕が生まれます。

具体的な数字が見えてくると、「果てしない金額を集めなければいけない」という焦りは消えていきます。

お金に振り回されないための仕組みづくり

自分に必要な金額が見えてきたら、次はお金を上手に管理する仕組みを作っていきます。

根性や我慢に頼る節約は、長続きしません。

誰がやっても同じ結果が出るような「再現性のある仕組み」を作ることが大切です。

お金の管理は、大きく分けて「守り」と「増やし」の2つの作業で成り立っています。

1. 「守り」の作業:毎月出ていくお金の適正化

真っ先に取り組みたいのは、毎月の固定費を見直すことです。

食費を細かく削って我慢するよりも、毎月出ていく固定契約の費用を数千円見直す方が、はるかに大きな効果があります。

一度手続きをしてしまえば、その後は毎月自動的に節約が続くからです。

使っていないサブスクの解約や、スマートフォンのプラン変更などから始めてみてください。

2. 「増やし」の作業:国の制度を活用した賢い積立

守りの土台ができたら、将来に向けてお金に働いてもらう仕組みを整えます。

ここで活躍するのが、国が用意している新NISAやiDeCoといった制度です。

これらの制度を活用して、投資信託を毎月コツコツと買い積んでいく方法があります。

投資信託は、プロに運用をお任せして世界中の企業などに分散して投資ができる仕組みです。

もちろん、投資ですので一時的に評価額が下がるリスクはあります。

増える可能性があるという保証はありません。

しかし、10年や20年といった長い期間で毎月一定額を積み立てていくことで、一時的な値下がりリスクを和らげながら資産を育てていくことが期待できます。

特別な才能や難しい値動きの予測は必要ありません。

正しいルールを知り、淡々と続けられる仕組みを作ることが何より重要なのです。

今日からできるお金との付き合い方ファーストステップ

ここまで読んでくださったあなたに、今日からすぐにできる最初の行動を提案させてください。

難しい勉強を何時間もする必要はありません。

以下の2つのうち、できそうな方をどちらか1つだけ試してみてください。

  • 行動1:スマホのメモ帳に「今月の固定費」を3つ書き出してみる
    通話料やネット回線代、毎月支払っているサブスクなど、思いつくものを3つだけ書き出してみましょう。
    現状を知ることが、すべてのスタートになります。
  • 行動2:銀行口座の役割を2つに分けて考える
    今使っている口座を「生活費を使うための口座」と「将来のために残しておく口座」の2つに意識の上で分けてみましょう。
    分けるだけでも、無意識に使うお金にブレーキがかかるようになります。

一歩踏み出すことで、今まで見えなかったお金の流れが少しずつ見えてきます。

小さく始めて、少しずつ慣れていけば大丈夫です。

まとめ|何とかなる、何とかする

僕はお金のプロとして、これまで本当に多くの方々の相談に乗ってきました。

そこで確信しているのは、「お金の不安は、正しく学んで手順を踏めば必ずコントロールできる」ということです。

お金は、あなたの人生を縛るためのものではなく、あなたのやりたいことを叶え、人生を自由に過ごすための「道具」です。

最初から完璧を目指す必要はありません。

仕組みさえ知ってしまえば、僕にできたのと同じように、あなたにも必ず整えることができます。

何か分からないことや不安なことが出てきても大丈夫です。

「何とかなる、何とかする」の気持ちで、僕と一緒に一つずつ前へ進んでいきましょう。

あなたのこれからの暮らしが、より心安らかで豊かなものになるよう、心から応援しています。

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